メトロポリタン美術館が新たなバーチャルギャラリーをオープン。レンブラントやゴッホ、ポロックも鑑賞可能に
メトロポリタン美術館が、没入型のバーチャルアート体験サービス「The Met Unframed」をリリースした。コレクションのなかから選すぐられた50点近くの作品を自宅で「展示」することもできる。

世界最大級のアートコレクションで知られるアメリカのメトロポリタン美術館が、没入型のバーチャルアート体験サービス「The Met Unframed」をリリースした。
アメリカの大手電気通信事業者・ベライゾンと連携して提供するこのサービスは、同館の膨大なコレクションのなかから50点近くの作品を選りすぐり、10以上のバーチャル・ギャラリーで展示するもの。参加者は4Gまたは5Gのスマートフォンを用いてゲームをプレイすることで、展示作品の拡張現実(AR)バージョンを自宅で展示することができる。

展示作品には、エジプト美術のギャラリーにある《デンドゥール神殿》(〜紀元前10)や14世紀の中国の「薬師仏」を描いた大規模な壁画から、レンブラント《自画像》(1660)、エマヌエル・ロイツェ《デラウェア川を渡るワシントン》(1851)、ファン・ゴッホ《糸杉のある麦畑》(1889)などの名作、そしてジャクソン・ポロックやマーク・ブラッドフォード、カーメン・エレーラなどの現代アーティストによる作品が含まれている。


このサービスを提供する背景について、同館館長のマックス・ホラインは声明文でこう語っている。「メトロポリタン美術館が150年前に設立されて以来、私たちの使命は、人々とアートやアイデア、そしてお互いを結びつけることで、それはこの数ヶ月間の孤立と不確実性のなかで、これまで以上にパワフルなものであることがわかった」。
またホラインはこの新サービスについて次のように期待を寄せる。「The Met Unframedは、ユーザーがどこにいても美術館をお届けし、アートを理解し、体験し、評価する方法を広げてくれる」。

