EXHIBITIONS

大西晃生 個展「I'm tired」

2022.02.11 - 03.01

大西晃生 食事

大西晃生 無題

大西晃生 孤立

 アーティスト・大西晃生の新作個展「I'm tired」がギャラリークトーで開催される。

 匿名的な顔を紙に印刷し、それを圧縮したものを描く「still life」や、どこかに存在するであろう人の姿を組み立てる「paper craft(human)」シリーズを発表してきた大西。大西は2021年春、2年勤めていた会社を辞めアーティストとして生活していくことを決めた。大きな理由は2つ。ひとつは作品制作に集中したいこと、もうひとつは現状の労働や生活に疑問を感じたことだった。

 忙しすぎる日々では悩む余裕すらなく、「自分のために時間と過ごす空間を使ってみるとイライラしてしまうことがなくなり、根本的にそれまでの様なこの社会のシステムについて考えてみる必要があると思った」と言う。

 今回、大西は資本主義システムの求めるものと個人が生きて活かすことができる生命の在り方を愛するとは何を意味するか確認するように作品を描いた。作家は次のように述べている。

「自分には今、人の姿がこう見える。表面は立派で綺麗で清潔、しかし中身が空洞で、自分の価値を他人に求め、型抜きで量産されたような無機質な人の姿をした皮がどこかで聞いたような事を喋っている。

それは何だか可笑しいような悲しいような情けないような.. なんとも言えない気持ちが整理されず頭の中で散らかっている(大西晃生)」。