2021.5.20

国際美術館会議(CIMAM)、コロナ禍における美術館の活動を顕彰へ

コロナ禍による美術館の休館が続くなか、国際美術館会議(CIMAM)は近代・現代美術の専門家のあいだで知識と交流を促進し、危機的な時期に世界中の美術館の活動に注目してもらうための「Outstanding Museum Practices Award(傑出した美術館の実践賞)」を設立した。同賞の内容と意義とは?

スザンヌ・コッター

 2019年11月、国際美術館会議(CIMAM)は近代・現代美術の専門家のあいだで知識と交流を促進するための「Outstanding Museum Practices Award(傑出した美術館の実践賞)」を設立。その後、昨年にはコロナ禍による美術館の休館を踏まえ、同賞はこの危機的な時期に世界中の美術館の活動に注目してもらうための「Outstanding Museum Practices in Times of Global Crisis(世界危機の時代における傑出した美術館の実践)」賞へと発展し、その受付が始まっている。

 美術機関は、今年9月末までにノミネーションを提出するが可能。CIMAM理事会による審査を経て、11月には結果が発表。受賞機関は、CIMAMの公式認定やコミュニケーション支援を受ける。すべてのノミネーションは、CIMAMのウェブサイトやSNSで公開される。

 CIMAM理事会のメンバーであり、同賞の議長を務めているスザンヌ・コッターは、世界中の近代・現代美術館の活動を促進することが緊急課題であるとふたたび呼びかけている。「CIMAMは、美術館の交流と持続可能性を促進するピアネットワークだ。この賞は、私たちの仲間が世界的に活躍していることを認識するためのプラットフォームとして活用したいと考えている」。

 同賞の意義について、コッターはこう続ける。「傑出した美術館の実践賞では、大胆さ、創造性、具体性、そしてコンテクストへの対応が求められている。文化的・政治的な再評価が行われているいま、美術館はこれまで以上に、平等、社会正義、気候変動、テクノロジーの影響などの緊急課題に、自らの活動や働き方を通じて対応することの重要性を意識している。私たちは、これまでとは違った考え方や行動をする機会を与えてくれる実践を顕彰したい」。

 現時点では、ニューヨークのグッゲンハイム美術館やクイーンズ美術館、香港のCHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)、オーストラリアの西オーストラリア州立美術館などがノミネートされている。