2019.9.11

作者は「津田大介」? あいちトリエンナーレにイタズラと思われるキャプション

開催中の「あいちトリエンナーレ2019」のメイン会場である愛知芸術文化センターにおいて、作者を「津田大介」とするイタズラと思われるキャプションが発見された。

 

愛知芸術文化センターで見つかったキャプション 提供=@ayako_tr

 作品名は《表現の不自由展》、作者は津田大介ーーそんなキャプションが、「あいちトリエンナーレ2019」のメイン会場のひとつである愛知芸術文化センター内で発見された。

 通常、多くの美術館や芸術祭では、各作品の展示室や作品付近に、詳細情報を示したキャプションが設置される。あいちトリエンナーレ2019においてもそれは同様で、各展示室などにおいて、スタイルが統一されたキャプションを見ることができる。

 そんななか、9月11日にSNSで《表現の不自由展》を示したキャプションの存在が判明(なお「表現の不自由展・その後」は8月3日をもって展示が中止され、現在は展示室自体が閉鎖されている)。「作家名」はあいちトリエンナーレ2019芸術監督である津田大介に、「作品番号」は本来の「表現の不自由展・その後」の作品番号「A23」を模した「A23?」になっている。

 これについて、あいちトリエンナーレ事務局側は把握しておらず、津田も自身の関与を否定。キャプションは何者かが設置したイタズラであることが判明した。しかしながら誰がどのようにして設置したのかについてはわかっていない。

 なお作品説明には次のようなテキストが記述されている。「表現の自由とはなんですか? 意図的に選定された物議をかもす作品群は鑑賞者の感情を喚起し、それは肯定的なもの、否定的なものなどさまざまな行動となって現れました。結果、本展の中止に至ります。今まで空気のように当たり前にあると思われていた自由が、実はもろく儚いものであることを気づかせてくれます。作品を通じて自由の意味や自由の範囲などについて、皆で考えたり対話したりすることを促します。現代日本に置ける表現の自由の限界を示した作品と言えるでしょう。本作は参加型アートであり、皆さまの抱いた意見の発信によって成立します。QRコードからコメントを書き込んでみましょう。」