EXHIBITIONS

ドレス・コード?――着る人たちのゲーム

2019.08.09 - 10.14

COMME des GARÇONS HOMME PLUS(川久保玲) 2009秋冬 京都服飾文化研究財団所蔵 撮影=畠山崇

CAMBBELL‘S SOUP COMPANY「スーパードレス」 1968 京都服飾文化研究財団所蔵 撮影=畠山崇

COMME des GARÇONS(川久保玲) 2018年春夏 京都服飾文化研究財団所蔵 撮影=畠山崇

ジェフ・クーンズ × LOUIS VUITTON 2017 京都服飾文化研究財団所蔵 撮影=畠山崇

森村泰昌 セルフポートレイト 駒場のマリリン 1995 / 2008 ゼラチン・シルバー・プリント 豊田市美術館蔵

都築響一によるインスタレーションより © Lamaski

 服を着るという行為は、社会生活を送る上で欠かせない文化的な営みのひとつ。「着る」だけでなく「視られる」もので、学校の制服や職場で着るスーツのように、時代や地域、社会階層の文化や慣習と結びついた暗黙の「ドレス・コード」ともいえる様々なルールが存在している。

 しかし、かつて軍服や労働着であったトレンチコートやデニムがいまではおしゃれのアイテムのひとつとなったように、それまでの用途(=コード)が失われ、別のコードが生まれることもある。また、インターネットとSNSの普及によって自己表現からあえてコードを逸脱した個性的なファッションに身を包む人が現れるなど、装いを自由に発信できるようになった現在、私たちとファッションの関わり方は新しい局面を迎えている。

 本展では、18世紀の男女の宮廷服や20世紀初頭の紳士服などの歴史的な衣装類から、グッチやルイ・ヴィトン、コム デ ギャルソンなど現代の衣服まで、様々な装いの実例を紹介。京都服飾文化研究財団(KCI)が収蔵する衣装コレクションから精選した約90点を中心に300点以上を展示。ファッションやアートのみならず、映画、マンガやアニメなどに描かれたファッションも視野に入れながら、服装のコードをめぐって繰り広げられる私たちの装いの実践、着る人とそれを視る人との関係のあり方、さらには衣服を通じた人々と社会とのつながりについて問い直す。