EXHIBITIONS

前衛たちの足跡 岡本太郎とその時代

2024.04.18 - 07.07

芥川(間所)紗織 顔 1954 90.5 × 64.5 cm

岡本太郎 夜 1947

岡本太郎 空間 1934(1954)

北代省三 少女と太陽 1948(1989) ©︎ YOKOTA TOKYO

 川崎市岡本太郎美術館で「前衛たちの足跡 岡本太郎とその時代」が開催されている。

 岡本太郎は、18歳の時に東京美術学校(現・東京芸術大学)を中退し、両親の渡欧についてパリに渡った。20代を過ごしたパリでは、現地で抽象芸術グループ「アプストラクシオン・クレアシオン」に最年少で加わり、バタイユの主宰する「アセファル」にも参加するなど、先鋭的な芸術や思想的なグループで交流を深める。

 帰国後の兵役を経て、戦後の東京で前衛芸術運動を展開する皮切りとなった「夜の会」は、花田清輝ら文学者たちとの活動である。ここから様々な芸術運動が生まれ、作家たちが集う場となった。岡本太郎はジャンルを横断する自由闊達な活躍で、生涯弟子などを取らず、群れることを嫌った孤高のアーティストという顔もあるが、それぞれの時代をみていくと多くの芸術家や作家、思想家から触発され、そうした仲間たちとの交流やつながりのなかで、作品が生まれてきた側面もまた強い。

 本展では、同館コレクションより、岡本太郎と、交流のあった同時代の作家たちの活動の一端を紹介している。

 なお、本展は、展示プロジェクト「生誕100 年芥川(間所)紗織 Museum to Museums 軌跡を回顧する旅へ」の一環となっている。