伊勢周平｜チェイシング・ミー/ユー・ゴーン・バイ：パート2

　Takuro Someya Contemporary Artで、伊勢周平の個展「Chasing Me/ You Gone By: part 2」が開催されている。

　伊勢は1986年山形県生まれ。2013年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油画技法・材料、17年同大学 美術研究科博士後期課程美術専攻油画研究領域を修了した。自身の個展を開催するほか、22年4月からは仙台市において、アーティスト・ラン・スペース「Colloquium（コロキウム）」の共同運営に携わる。これまでに地域にゆかりのあるアーティストの展覧会をはじめ、世界6か国のオフスペースと連携をとりながらの映像巡回展、Zineの展示即売イベントや音楽イベントなど、多種多様な企画を開催。

　20年の個展「ただの絵」以来、約4年ぶりの個展となる本展は、「Colloquium」での「Chasing Me/ You Gone By」（2022）のパート2として展開する。 「イメージのサイクルが不断であると確信したら作品が完成する」と言う伊勢は、本展覧会でこれまであまりみられなかった横構図の絵画の発表や、「都美セレクショングループ展 2023 絵の辻」（東京都美術館）にて展示された作品の再構成など、新たな展開を紹介。「パート2」と題された本展覧会の所以をさぐる「場」としての絵画群により、観る者は自らに潜む能動的な視線の存在を自覚する展覧会となるだろう。