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横尾忠則

Tadanori Yokoo

 横尾忠則は1936年兵庫県生まれ。56年より神戸新聞社にてグラフィックデザイナーとして活動後、59年に独立。唐十郎、寺山修司、土方巽といった舞台芸術のポスターなどを数多く手がけ、69年にパリ青年ビエンナーレ版画部門大賞を受賞。72年にはニューヨーク近代美術館で個展を開催するほどの活動を見せるも、80年7月に同館で開催されたピカソ展に衝撃を受け、「画家宣言」を発表。以降、画家としてニュー・ペインティングととらえられる具象的な作品を制作するようになる。洞窟や滝といった自然風景から、街中の「Y字路」を描いたシリーズ、俳優、ミュージシャンといったスターたちの肖像画まで、多様な作品を手がけることでも知られている。

 84年には横尾の作品を収蔵・展示する西脇市岡之山美術館が、また2012年には横尾からの寄贈・寄託作品を保管・展示する横尾忠則現代美術館が兵庫県神戸市にオープンした。13年には建築家・永山祐子が設計した豊島横尾館が2013年の瀬戸内国際芸術祭の一環として香川県・豊島に開館した。近年の主な個展は「TADANORI YOKOO」(カルティエ現代美術財団、パリ、2006)、「冒険王・横尾忠則」(世田谷美術館、2008)、「未完の横尾忠則—君のものは僕のもの」(金沢21世紀美術館、2009)、「横尾忠則の『昭和NIPPON』-反復・連鎖・転移」(青森県立美術館、2013)、「横尾忠則 HANGA JUNGLE」(町田市立国際版画美術館、2017)など。旭日小綬章受章(2011)、高松宮殿下記念世界文化賞絵画部門受賞(2015)。